農業体験とは、農家さんがふだん行っている農作業を体験すること。

田んぼに稲を植えたり、作物の種をまいたり、野菜や果物を収穫したり…。
日常生活ではなかなかできない農作業を、気軽に体験できると人気です。

実際に、家族や子どもと一緒にレジャー感覚で楽しめるイベントやツアーがたくさん!
一方で、新規就農や地方移住を考えている方に向けた、本格的な農業体験もありますよ。

この記事では、レジャー向けと就農向け、それぞれの農業体験について解説
具体的な事例や体験談を交えながら、農業体験の魅力をたっぷりお伝えします。

農業体験に興味のある方は、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

農業体験とは?参加する前に基本情報をチェック

農業体験で野菜を実食する家族

農業体験とは、農家さんのお仕事、つまり農作業を体験すること。

  • 田植え
  • 稲刈り
  • 野菜の種・苗植え
  • 野菜の収穫
  • 果実の摘果・剪定
  • 果実の収穫
  • 家畜のお世話
  • 花きのお手入れ
  • 加工品の生産

など、農業にまつわるさまざまな作業を体験できます。

農業体験のメリット

農業体験のメリット

  • 農業の仕事を体験できる
  • 食べ物の大切さを学べる
  • 自然や四季に触れられる
  • 田舎暮らしを体験できる
  • 新たなコミュニティに参加できる
  • 新規就農や地方移住の足掛けになる

農業体験のメリットは、ふだんなかなかできない農業の仕事を味わえること。

農作業の大変さを知ることで、農業や食べ物への感謝の気持ちが芽生えます。
また自然のなかで体を動かすことで、ストレス解消やリフレッシュ効果も◎。

さらに、長期滞在や宿泊型の農業体験なら、田舎暮らしを疑似体験できます。
都会から離れて、緑豊かな環境で穏やかな時間を過ごせるのも魅力のひとつです。

くわえて新規就農や地方移住を考えている方にとっては、就農先・移住先の下調べにも最適。
実際に引っ越す前に、土地やコミュニティの雰囲気を知れるので、活用しない手はないですよ。

農業体験の対象者と注意点

農業体験の対象者

  • 観光や旅行、レジャーの一環として農業を楽しみたい人
  • 新規就農や地方移住を考えていて、リアルな農業を体験したい人

農業体験の参加対象者は、大きく2つにわかれます。

一方は、観光や旅行、レジャーの一環として農業を楽しみたい人
子どもの食育や家族の思い出作りとして、農業体験をしたい方が多いです。

対して新規就農や地方移住を考えている方で多いのは、本格的な農業体験をしたい人
実際に農家さんのもとで働いたり、地域に住んだりして、リアルな農業を学ぶのです。

農業体験は、それぞれの対象者にあわせて、さまざまな種類が用意されています。
種類によって目的や期間、費用、研修内容がまったく違うので、事前の確認は必須。

対象者の違う農業体験に参加すると、「想像と違った」なんて後悔してしまうかもしれません。

家族と一緒にアクティビティとして農業を楽しみたい人は、レジャー向けの農業体験。
リアルな農業を体験したい人は、就農向けの農業体験に参加するようにしてくださいね。

レジャー向け・就農向け別!農業体験の事例をご紹介

野菜のかごをもった農業カップル

ここからは、農業体験の事例をレジャー向け・就農向けにご紹介!
興味のある農業体験の概要を知って、参加する際の参考にしてくださいね。

レジャー向けの農業体験

くわの使い方を教えるおじいちゃんと孫

  • 子どもや家族と一緒に農業体験をしたい
  • 農業体験をしながら観光や宿泊を楽しみたい

こんな風に考えている方は、レジャー向けの農業体験を選ぶのが◎。
家族や親子で参加できて、作物の種まきや収穫、実食などを体験できます。

レジャー向けの農業体験は、大きくわけるとこちらの3つ。

農業体験イベント・ツアー→日帰りで農作業の一部を気楽に体験したい方向け
レンタル農園・貸し農園・シェア農園→農作物を一から育てて収穫まで体験したい方向け
農泊(農山漁村滞在型旅行)→旅行気分で農業や田舎暮らしを体験したい方向け

それぞれ農業体験の特徴や、参加者の感想をご紹介していきますね。

農業体験イベント・ツアー

全国の観光農園や体験農園で行われている、農業体験イベント・ツアー

観光農園・体験農園とは、観光や農業体験をメインにしている農園です。
農作業の体験や作物の収穫、植物の鑑賞などのイベントを提供しています。

農業体験イベント・ツアーの特徴は、農作業の一部だけを体験できること。
農家さんが作物を管理しているので、ピンポイントで農作業を楽しめます。

とくに人気のある農業体験イベント・ツアーは野菜や果物の収穫。
収穫は小さな子どもでも気軽にできるため、家族連れの方に最適です。

野菜例:ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシ、アスパラガス、トマト
果物例:イチゴ、モモ、ブドウ、ナシ、ブルーベリー

など、季節にあわせて、さまざまな野菜や果物の収穫体験ができます。
収穫した野菜でBBQをしたり、加工品を作ったりするツアーもありますよ。

参加費や収穫物の持ち帰り料はかかりますが、アクティビティ感覚で気楽に農業体験できます。
自然を存分に味わいながら、農業の大変さや食べ物の大切さを学べるのが魅力ですね。

農業体験イベント・ツアー参加者の声

子どもたちが終始楽しそうで大満足(30代・女性)

都内に住んでいるので、自然に囲まれながら野菜と触れ合えるのは嬉しい!
色々な野菜を収穫させてもらって、子どもたちも終始楽しそうに過ごしていました。

実食タイムでいただいた、焼いたサツマイモやネギもとっても甘くて美味しかったです。
ふだん野菜嫌いの息子も「美味しい」と食べていて、食育の面でも良かったと思います。

またスタッフの方がとても優しく、穏やかな方ばかりなのも好印象です。
下の子が畑に踏み込んだときも、怒ることなく、声をかけてくださって安心しました。

レンタル農園・貸し農園・シェア農園

レンタル農園とは、使われていない農地を貸し出している農園のこと。
シェア農園や貸し農園とも呼ばれ、レンタル料を支払って農地を借ります。

借りた農地では、自分の好きな作物を自由に育てられるのが魅力。
家族と一緒に、お気に入りの野菜や果物を育てて収穫できるんです。

作物の種をまき、成長していく姿を見守りながら、最後に収穫する…。

農業体験イベントより手間はかかりますが、野菜や果物が育つ過程をすべて見れるのは、レンタル農園ならではの醍醐味です。

また農園には、農業や作物の知識が豊富なアドバイザーが常駐しています。
作物を管理したり、講習会で指導してくれたりするから、初心者でも安心♪

さらに農具や農薬も準備されているので、手ぶらで行って農作業ができますよ。

レンタル農園利用者の声

食育を目的に親子3世代でプチ農業体験(30代・女性)

子どもたちの食育を目的に、親子3世代でレンタル農園にチャレンジ!
晴れた週末は畑に遊びに行って、土いじりや野菜のお手入れをしています。

忙しいときは月2~3回くらいしか行けませんが、立派な野菜ができて感激!
夏には、近所の方におすそ分けできるくらい、沢山の野菜を収穫できました。

農泊(農山漁村滞在型旅行)

農泊とは、日本の農山漁村地域に宿泊して、地元の自然や文化、人々と触れ合うこと。
「農山漁村滞在型旅行」とも呼ばれていて、農林水産省が推進する事業のひとつです。

宿泊する場所は、農家さんの家や民宿、ゲストハウス、農泊専用の宿泊施設など。

日中は、農家さんの農園で野菜を収穫したり、牧場で家畜のお世話をしたりします。
また、ヨガやサップ、陶芸教室など、ライトなアクティビティに参加するのもOK!

さらに地元の美味しい食べ物や、伝統行事を楽しめるイベントも開催されています。

海外からの人気も高く、旅行気分で田舎暮らしや農業を体験できるのがポイント。
地方移住や就農を考えている方はもちろん、一味違う旅をしたい方にもオススメですよ。

詳しく知りたい方は、JA全農の「農泊ポータルサイト」をチェックしてみてくださいね。

農泊参加者の声

都会暮らしで疲れた心と体が癒された(40代・女性)

農家さんがとてもフレンドリーで、とても温かく歓迎してもらいました。
地元食材を使った料理は素晴らしく、思わずご飯をおかわりしてしまうほど。

また木の香りがいっぱいの素敵なお部屋は、風や虫の音が心地よかったです。
心にゆとりや活力が生まれて、都会暮らしの疲れをたっぷり癒してもらいました。

就農向けの農業体験

稲の苗を運ぶ農業女子

  • 将来的に新規就農を考えている
  • 本格的な農業の現場を体験したい

こんな風にお考えの方は、就農向けの農業体験を選ぶのがベター。

就農向けの農業体験では、実際に農家さんのもとで本格的に農作業をお手伝いします。
数週間~数年と長期間にわたる体験も多く、受入先によっては賃金が発生することも。

自分が農家に向いているか確認したり、就農のアドバイスをもらったり…。
新規就農を考えている方は、まず農業体験からはじめてみるのがオススメです。

就農向けの農業体験を大きく分けると、こちらの5つに分類できます。

ふるさとワーキングホリデー→移住先や就農先を探している方向け
チャレンジ・ザ・農業体験→仲間と一緒に農業を学びたい方向け
農業インターンシップ→農業法人で実際に働いてみたい方向け
農業研修→本格的に新規就農を考えている方向け
農業アルバイト→気軽に農業の現場を体験したい方向け

それぞれの特徴や参加方法、感想などを解説していきますね。

ふるさとワーキングホリデー

ふるさとワーキングホリデーとは、一定期間、地方で働きながら生活する制度のこと。
総務省が2017年に開始した取り組みで、地域活性化や移住の推進を目的としています。

期間中は、地域の農園や牧場で働き、収入を得ながら農業体験することが可能。
もちろんお休みの日は、地元の人と交流したり観光したりと、自由に過ごせますよ。

ふるさとワーキングホリデーの特徴は、地域や期間、仕事内容が多種多様なこと。
農業以外にも、福祉施設やホテル、語学学校など、さまざまな職場が用意されています。

また期間も、数週間から数か月と幅広く、都合にあわせて選べるので便利です。
新規就農だけでなく、地方移住や田舎暮らしが気になっている方に向いています。

ふるさとワーキングホリデーの参加には、実施している自治体への申し込みが必要です。
詳細は、総務省の「ふるさとワーキングホリデーポータルサイト」で確認してみましょう。

ふるさとワーキングホリデー参加者の声

ふるさとワーキングホリデーで移住先を決定(30代・男性)

もともと農業に携わっていて、独立するための移住先を探していました。
何もつてがなかったので、役所の人に勧められるままふるさとワーキングホリデーに参加。

参加場所は長野県でしたが、自然豊かな環境と農家さんの人柄にすっかり惚れ込んでしまって…。
今はワーホリでお世話になった花き農家さんで働きながら、独立の準備をすすめています。

チャレンジ・ザ・農業体験

チャレンジ・ザ・農業体験とは、日本農業実践学園で実施されている農業体験
日本農業実践学園は、90年にわたってプロの農家を育成してきた由緒ある学校です。

チャレンジ・ザ・農業体験では、日本農業実践学園が実際に教えている内容を学べます。
作物の栽培や実習、有機農業、養豚や肉牛、畜産加工など、研修内容が幅広いのが特徴。

また期間に応じて、4つの体験コースが選べるのもポイントです。

  • 1日農業体験コース(1日)
  • 短期農業体験コース(3日、5日間)
  • 中期農業研修コース(1か月)
  • 農業実践コース(3か月)

コースによって金額は異なりますが、3000円~203000円の参加経費が必要になります。
申し込み窓口は「全国新規就農相談センター」になるので、公式HPを確認してください。

チャレンジ・ザ・農業体験参加者の声

得られる情報が多くて有意義な体験だった(40代・男性)

就農準備をすすめるなかで、農業について本格的に学びたいと思い、参加しました。
私は非農家なので、全国から集まる農業関係者から話を聞けたのが大きかったです。

同じ就農希望者でも、作る作物や目指す姿は十人十色で非常に刺激を受けましたね。
少なくない金額を支払いましたが、得られる情報が多く、非常に有意義な体験でした。

農業インターンシップ

農業インターンシップは、農業法人で一定期間働きながら農業体験をする制度
2日から6週間までであれば、希望する期間で農業インターンシップが可能です。

約300社の農業法人が受け入れを行っていて、多種多様な業種があるのが魅力。

体験内容は、受け入れ先の農業法人が扱っている作物や時期によって変わります。
農作業以外にも、加工や販売、近隣農家の見学など、幅広い仕事を体験できますよ。

申し込みは全国新規就農相談センターで受け付けているので、チェックしてみましょう。

農業インターンシップ参加者の声

農業に携わる道筋が明確になった(20代・女性)

1か月という短い期間でしたが、実際に現場で農業に携われて本当に良かったです。
細かい手作業が多かったり、1人では限界があったりと、予想外の発見がありました。

また農業の大変さを身をもって知ることで、農業への道筋が明確になったと思います。
漠然と農業をやりたいと思っていた1か月前の自分から、大きく成長できました。

農業研修

独立就農を目指す方向けに、市町村やJA、農業法人が実施している農業研修
受け入れ先によって研修の内容は異なりますが、2段階に分けられるのが一般的です。

1つ目の段階は、農業の基本的な知識や技術を学ぶ基礎研修。
2つ目は実践研修として、先輩農家のもとで農作物の栽培と農業経営の実務を学びます。

自治体やJAの研修であれば、終了後に就農のサポートを行ってくれることも多いです。
また農業研修中は補助金を受け取れるケースが多く、最低限の生活を確保できますよ。

他に、各道府県の農業大学校や民間の研修教育機関でも、農業研修を行っています。

とくに農業大学校は、地域に特化した農業を安価な授業料で学べるのがメリット。
最近は、夜間やオンラインのコースもあるため、働きながら勉強することも可能です。

農業研修については、「農業をはじめる.JP」で詳しくまとめられています。

農業研修参加者の声

田舎暮らしに憧れて農業研修へ(30代・女性)

都会の生活に疲れ、田舎暮らしに憧れて1か月の農業研修に参加しました。

開放感溢れる大自然のなかで働くのは、毎日とっても新鮮で…。
とくに収穫作業は「農業をしている」感覚が強くて、すごく楽しかったです。

研修終了後は地元に戻り、別の仕事につきましたが、貴重な経験ができました。

農業アルバイト

手軽に農業体験をしたいなら、農業アルバイトを選択するのもひとつの手
なかでも単発の農業アルバイトは、1日単位で働けるので挑戦しやすいです。

参加する方法は、農業バイトの求人を探して応募するだけだからカンタン♪
一般的なアルバイトと同じく、書類や面接などの審査をクリアすれば働けます。

農業バイトは、タウンワークやindeedなどの求人サイトでも探せますが…。
オススメなのは、農業に特化した求人サイトやマッチングサービス

農業求人を専門に扱っているので、希望の業種や作物、仕事内容と出会いやすいです。

ちなみに当サイトジモベジワークスは、農業専門のマッチングサービス
全国の農家さんから依頼を募って、1日単位の農業バイト求人をご紹介しています。

Webで登録情報を入力すれば、履歴書の提出や面接は一切必要ありません
登録するだけですぐに求人に応募できるから、気軽に農業体験できますよ。

農業アルバイト 利用者の声

しばらく農業バイトで経験を積んでみます(20代・女性)

漠然と農業をやりたいと思いつつ、身近に農家や農業できる環境がなくて…。
まずはお試しで体験してみようと、単発の農業アルバイトに応募してみました。

はじめての農作業でしたが、農家さんが優しく教えてくれたので何とかこなせたかな。
カンタンだったので、1日を終えるころには、景色や作業を楽しむ余裕もできましたよ。

単発バイトなら、週末や空いた日にちょこっと農業体験できるからとっても便利。
就農するかまだわからないけど、しばらく農業バイトで経験を積んでみようと思います。

気軽に農業体験をするなら!ジモベジワークスを試してみませんか

収穫物のかごを抱える農業女子たち

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。
この記事では、レジャー向け・就農向け別に、農業体験について解説しました。

農業体験は、目的に沿った内容のイベントやツアーに参加するのが重要。
費用や期間、作業内容がまったく違うので、事前にしっかり確認しましょう。

とくに農業経験のない新規就農希望者は、自分の目的を明確にしておくことが大切。
曖昧な気持ちで長期の農業体験に参加すると、途中で投げ出したくなるかもしれません。

すこしでも不安なら、まずは日帰りや短時間で終わる農業体験に参加してみるのが◎。

当サイトジモベジワークスでは、1日単位の農業アルバイトをご紹介しています。

掲載しているのは、実際に農業を営んでいる農家さんからの求人だけ。
農業のリアルな現場を味わえますし、単発だから負担が大きすぎません。

「レジャー感覚の農業体験じゃ物足りない」
「まずは気軽に農業の現場を体験してみたい」
「長期の農業体験は、スケジュール調整が難しい」

こんな方は、ジモベジワークスで単発農業アルバイトを試してみませんか?
ジモベジワークスの求人は↓からチェックできるので、一度確認してみてくださいね。