農業に就職を考えている方にオススメしたいのが農業インターンシップ。

農作業を通じて、農業の理想と現実のギャップを埋められるため、就農希望者が注目している制度です。

ただ、「農業インターンシップに参加したいけど、どうすればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、農業インターンシップの内容やメリット、申し込み方法などをお伝えしていきます。

農業界への就職をお考えの方はぜひ参考にしてくださいね。

農業インターンシップとは?

男性3人の農業体験
農業インターンシップとは、農業法人に就職したい方向けに短期就農体験ができる制度です。
就農希望者のミスマッチを防ぎ、長期で働ける農業従事者を増やす目的で行っています。

農業インターンシップは経営者宅や社宅、近隣の宿泊施設などに泊まることが原則。(双方合意の場合は通いも可能)

実際に農場で働いてみると、1日の仕事内容や法人の雰囲気などがわかり理想と現実のギャップを埋めることが可能です。

また、インターンシップ終了後に受け入れ先の農業法人にて正社員として就農でき、就職活動の一環として利用できますよ。

農業インターンシップの作業内容

野菜を抱える農家
「農業インターンシップってどんな作業を行うの?」
と疑問に思う方もいるかもしれません。

農業インターンシップの作業内容は受け入れ先によって変わるのが特徴。
例えば、以下のような作物や作業を担当します。

作物野菜、稲作、果樹、きのこ、花き、酪農、肉牛、養豚、養鶏
農作業肥料・農薬撒き、水管理、収穫、種蒔き、家畜のエサやり・掃除、包装、出荷など
農作業以外の業務カフェやレストランでの接客・調理、加工場で農作物の選定・加工、施設の修理など



経営作物や季節で業務が変わるため、事前に体験したい作物を決めておくといいでしょう。

農業インターンシップの期間・休日

期間を表すカレンダー

農業インターンシップには、期間と休日におおよその定めがあります。

期間は連続した2日間から6週間(42日間)までで、休日は週休2日が一般的。
体験は1日で8時間、1週間で40時間が限度なので、休息はしっかりとれます。

ただ、農業インターンシップは1日だけ参加することはできません。
1日だけ参加したい場合は、下記のJAや自治体が主催する農業体験を利用しましょう。

農業インターンシップは大学生や社会人でもOK?

大学生と社会人の男女3人組
「農業インターンシップは大学生や社会人でも参加できるのか?」
そんな疑問が出てくるかもしれません。結論からお伝えすると、参加できます。

日本農業法人協会の定める農業インターンシップの参加資格は以下の通りです。

  • 満16歳以上
  • 健康体で農作業ができる体力がある方
  • 農業法人等への就業を希望する方、農業に関心のある方
  • 当協会が定める「農業インターンシップの目的とルール」を守ることができる方

上記を満たせばどなたでも体験可能なため、大学生や社会人でもOK。
さらに高校生でも参加できるので、高校卒業後に農家になりたいと考えている方にピッタリです。

農業インターンシップの体験コース

収穫作業をする男性

コース名対象期間
一般体験コース学生、社会人連続した2日間から6週間(42日間)
社会人週末体験コース社会人連続した2日間の休日を複数回(初日から最終日まで2ヶ月以内)



令和4年度の農業インターンシップの体験コースは2種類用意されています。

1つは学生と社会人を対象とした一般体験コース。
宿泊が伴うコースなので、ガッツリ農業を体験したい方にオススメです。

もう1つは本業を持っている方のみを対象とした社会人週末体験コース。
平日の仕事と両立して農業体験したい方にうってつけです。

農業に興味があるサラリーマンでも仕事を辞めずに就農への道が開けるため、リスクを負わずにチャレンジできます。

農業インターンシップ参加者のメリット

メリット
農業インターンシップに参加すると得られるメリットが3つあります。

  • 事前にミスマッチを防げる
  • 援助を受けながら農業のスキルが得られる
  • 突発的な事故でも保険が下りる

これらのメリットがどのように作用しているのか見ていきましょう。

①就職活動の自己PRとして役に立つ

農業インターンシップに参加すると、農業の楽しさや苦しさなどがわかります。
そのため、就職活動で自身のインターン経験を武器に自己PRが可能。

自己PRには説得力が求められるので、経験者と未経験者では大きな差が出ます。
農業インターンシップでの経験を伝えれば、面接官に熱意が与えられ、採用されやすくなるでしょう。

もし、履歴書や志望動機の書き方がわからない場合は、下記の記事を参考にしてくださいね。

②農業のスキルが得られる+田舎での移住体験も味わえる

農業インターンシップは、農業未経験でもイチからスキルを得られるのが特徴。
受け入れ先のスタッフさんと一緒に作業を行うので、安心して始められますよ。

さらに農家さんたちとコミュニケーションをとることで、農業のイロハがわかるようになります。
農業のイロハとは、起床・作業・就寝といったタイムスケジュールや農作業のコツ、経営方法など。

また一緒に食事をしたり、宿泊したりして農業地域で生活することで、移住して就農したときの気分が味わえます。

③突発的な事故でも保険が下りる

「農業インターンシップ中に物を壊しちゃったらどうしよう…」
思いがけずこんな不安があるかもしれませんが、ご安心ください。

農業インターンシップは損害保険に加入できます。
例えば、農業実習総合保険や農業研修生傷害保険など。

これらの保険に加入していれば、農作業中に起きた物損事故やケガにも対応可能です。
場合によっては、受け入れ先が保険料を負担してくれますよ。
大きな損害を出さないように、損害保険に加入してリスクを最小限に抑えましょう。

受け入れ先のメリット

メリット
ここまでは、就農希望者のメリットをお伝えしました。
もしかしたら「農家さんは損なんじゃないの?」と思うかもしれませんが、受け入れ先にとってもメリットはあるんです。

理由は3つあります。

  • 農業の人材不足の解消に役に立てる
  • 法人のイメージアップにつながる
  • やる気のある就農希望者を正社員として雇える

2015年から2020年の5年間で、農業人口は46万人減少。
そんな危機的状況の農業を救うために、インターンシップを実施して、農業界の人材不足解消に役立たせています。

さらに就農希望者を受け入れることで、農業法人はイメージアップ。
消費者や就農希望者から人気が出て、売り上げやスタッフの増加が期待できます。

そして、農業インターンシップは就農希望者の適性を事前に見極められるのが特徴。
やる気があって、農業に向いている就農希望者を正社員として雇うことが可能です。

このように農業インターンシップは双方にメリットがあるので、活用しがいがあります。

農業インターンシップの給料と費用

お金について考えている女性

農業インターンシップの給料や参加費用はどのくらいなのか。
実は給料や報酬が払われず、基本的に無給でインターンシップを行います。

「え!?じゃあ貯金して生活費を用意しておかないといけないの?」
と思うかもしれませんが、ご安心ください。

体験費用は無料でOK!(現地までの交通費は別途かかります)
さらに、食事や宿泊場所は原則、提供してもらえるため、インターンシップ中の費用負担はほぼありません。

農業を勉強しながら、生活費を負担してもらっている感覚でインターンシップを受けるのがいいでしょう。

お金をもらいながら農業スキルを得たいなら?

スキルのボールをジャグリングしている男性

農業インターンシップには基本的に報酬が発生しないとお伝えしました。
ただ、「農作業を手伝うならお金をもらえたらな…」と考える方もいますよね。

そんなときは農業バイトという選択肢もありますよ。
農業バイトなら簡単な農作業を行いながら時給が発生するため、貯金が可能。
さらに農家さんとの情報交換もでき、新規就農に大切なノウハウが得られます。

農業インターンシップとの違いは、宿泊が伴わないこと。
農業バイトは通いでお仕事をするので、気軽に始められますよ。

さらに農業バイトでもインターンシップと同じく、受け入れ先の農業法人が望めば正社員登用の可能性も◎
正社員になることが目的なら農業バイトも考えてみてはいかがでしょうか。

農業インターンシップの探し方

いろんな職業のイラスト
「農業インターンシップってどういうふうに探せばいいの?」
そんな疑問をお持ちの方にお伝えします。

農業インターンシップは農業系サイトで募集しており、WEBで申し込みが可能。
各サイトによってインターンシップを募集している農業法人が異なります。

下記に農業インターンシップ情報が掲載されているオススメのサイトを載せました。
ぜひ各サイトをご覧になって、ご自身に合った農業法人を探してみてください。

農業インターンシップに参加するには?

申込用紙

農業インターンシップに参加するには、どのように手続きをしていけばいいのか。
農業をはじめる.JP』によると、以下のような流れで行います。

①申し込み:事前にルールや目的と保険を確認して、インターンシップ希望先を選ぶ
②体験受け入れ先の調整:希望をもとに事前調整し、受け入れ先の決定を通知
③体験準備:就農希望者が受け入れ先と直接連絡を取り、持ち物や交通手段などを確認
④農業インターンシップスタート
⑤体験終了:終了後、10日以内に報告書を送付

体験開始希望日の1ヶ月前から2週間前までに申し込みをしなければいけないので、ご注意ください。

トラブルが起きた際の窓口

悩んでいる女性

「インターンシップ中に受け入れ先の人とトラブルになったらどうしよう…」
誰でもそんな不安がありますよね。

パワハラやセクハラなどのハラスメントを行わないように、農業法人へ事前に通達されています。
ただ、農業法人側が注意していても、トラブルが起きるかもしれません。

もし、トラブルに巻き込まれた際は申し込みをしたサイトや事務局、所属している学校などに相談してください。

被害を最小限に抑えるためにも、ご自身で悩みを抱え込まないようにしましょう。

農業インターンシップの参加者の感想

voiceと書かれたイラスト
農業インターンシップに申し込もうか迷っている方は、事前に口コミをチェックするのがオススメ。

実際に参加した方の口コミをまとめましたので、ご覧ください。

山梨県 露地野菜 30代女性

最初は農業に慣れていなさ過ぎて、こんなにしんどいのかと…。
でも農作業を行っていくと、どんどん上達していって楽しさに目覚めました。

空き時間に農家さんたちと話していると、今の農業の課題や地域への想いなどを教えてくれたんです。
大変さはあるものの、農家さんの生き生きした表情を見ていると、農業の素晴らしさを知りました。

農家さんたちから教えてもらったことで印象に残ったのは「農業に大事なのは消費者のニーズを考えること」。
これが農業インターンシップで得た1番のノウハウですかね。

熊本県 観光農園 20代男性

インターンシップに参加する前は農業の知識はゼロだったんです。
農業法人のスタッフさんと一緒に作業や会話をして、農業経営の心構えを知りました。

農業経営は、社員の給料を確保したり、事業拡大したりする方法をずっと考えていくのが大切。
そんな重要な情報はインターンシップに参加しなければわからなかったです。

ほかにも農家には、野菜の栽培知識だけではなく、販売のマーケティング戦略も必要。
さまざまな農業スキルを習得しないといけないんだなと感じました。

農業インターンシップで得ることは多いため、もっといろんな人に知ってもらいたい制度です。

このように農業インターンシップに参加した方の感想を見れば、ある程度の想像がつきますね。
あとは実際に参加してみて、農業の現場を肌で感じてみましょう。

農業バイトで農業の現場を体験しませんか?

農家の女性

最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は農業インターンシップの内容やメリット、申し込み方法などを紹介しました。

農業インターンシップは、就農希望者が就職時にミスマッチを防ぐ制度。
「いきなり農業に就職するのは不安…」そんな方にピッタリなんです。

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農業未経験でも始められるため、就農に興味がある方にピッタリ!
1日ごとに働けるため、空いた時間を有効活用できるのが特徴です。

実際に当サイトを利用して農業バイトをした方に聞いてみました。

子どもが小学2年生になり、時間に余裕ができたためジモベジワークスに登録しました。
午前中に働けるお仕事もあるので、子どもが学校にいる時間で稼いでいます。
前日に予約ができ、働きたいときに働けるのがありがたいですね。

30代 女性 主婦
平日はサラリーマンとして働いているのですが、農業に興味があって、始めてみました。
週末を利用して農業バイトをしているうちに、「農家になろうかな」と考え中です。
出会った農家さんが親切な方で、作業の合間に新規就農の相談に乗ってもらっています。

40代 男性 会社員

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