「脱サラして農業経営したいけど失敗したくない」
「新しく農業を始めたいから成功法則が知りたい」
そんな新しい挑戦を考えている方にとって、農業経営は未知の領域かもしれません。
現在、農業経営の形は多種多様で、農業初心者でも高収益を狙えるチャンスがあります。
農業経営は簡単ではないですが、自ら栽培方法や販売価格などを決められるので、高収益も夢ではありません。
また、農業経営はいくつもの成功事例があり、共通した法則を知ることが重要です。
成功の法則を知り、実践することで農業経営は軌道に乗っていくでしょう。
この記事では、農業経営を成功させるための情報をお伝えします。
農業経営をお考えの方はぜひ参考にしてくださいね。
農業経営に必要なのは計画・農地・資金・設備・農業スキル!
少し前まで農家の家系以外で農業に参入するのは、非常にハードルが高かったです。
現在は、農地法が改正されたおかげで、農家に関係しない方でも農業経営がしやすくなりました。
農業参入のハードルが下がったおかげで、個人や法人で農業経営を考えている方が増えています。
「農業経営を考えているけど、何が必要なのか知りたい」
という方にお伝えすると、まず農業経営には計画・農地・資金・設備・農業スキルが必要です。
どのように用意すべきか、ここから詳しく説明していきます。
農業経営は営農計画が必須
農業経営には、資金繰りや生産・販売方法についての計画書である営農計画が必要。
営農計画がないと、農地を取得できず、農業が始められません。
営農計画を記入するためには、以下の2点に注意することが大切です。
- 地域や農作物を決め、見合う生産・販売方法を考えること
- 経営規模や農作物から収入を算出し、資産計画を立てること
このように農業経営の計画を考え、5年にわたった目標の設定を決めるのがとても重要です。
「営農計画が考えられない…」という方は自治体のサポートがありますので、積極的に活用しましょう。
農業経営をするためにはスキルや資格が大切
農業経営を行うには、農業スキルや資格が重要です。
農業スキルや資格を習得すれば、効率よく農作物を育てられ、高い収益を上げられるでしょう。
ただし、基礎的な農業スキルがなければ高い収益を上げることは難しいです。
まずは農業大学校に通ったり、自治体やJAの農業研修を受けたりして、農業スキルを高めるのが大切。
農作物の栽培・育成方法を習得したうえで、農業系の資格や免許の取得を目指しましょう。
農業で重要なのが普通自動車免許や大型特殊自動車免許(農耕車限定)などの車両系免許。
農作物を出荷するときや農業機械を動かすときの免許で、効率よく農業を行うには必須です。
さらに農業経営を行ううえで不可欠なのが農業簿記検定や農業経営アドバイザー。
農業の経理のイロハを学べるので、農業経営者は取るべき資格です。
あとは将来的に、農薬使用の指導ができる農薬管理指導士、ビニールハウス栽培に必要なボイラー技師などの資格を取りましょう。
これらの資格や免許を取得すれば、農業の幅が広がり、農業経営が成功しやすくなりますよ。
農地を取得するには市町村やJAの協力が必要
農地とは農業を行うための土地のことで、農作物を栽培するには必要不可欠です。
これから農地を取得する場合は各種手続きがあり、時間がかかります。
まず、農地を借りたり、買ったりする際は市区町村の農業委員会の許可が必要です。
許可をもらうには、以下の条件を満たさなければいけません。
- 農地のすべてを効率的に利用すること(営農計画書や就農計画書の作成)
- 周辺の農地利用に支障がないこと(無農薬栽培地域で農薬は使用しない)
- 必要な農作業に常時従事すること(原則年間150日以上農作業を行う)
- 一定の面積を経営すること(原則50アール以上 北海道は2ヘクタール以上)
- 農地所有適格法人になること(法人が農地を所有する場合のみ)
引用:農林水産省『個人が農業に参入する場合の要件』『法人が農業に参入する場合の要件』
農地の取得が資産保有や投機ではないことを示すために、このような条件があるんです。
許可をもらうポイントとして、就農計画書や営農計画書といった利用計画は細かく記入すること。
詳しく書かないと、農地取得の際に農業への本気さが感じられないとみなされます。
さらに農地を取得するには、譲り先を探している農家と交渉しなければいけません。
農業経営の実績がないのに農地を譲ってもらうのは、ハードルが非常に高いです。
農家の実績や経験がない場合は、農業にかける思いを伝えることが大事。
市町村やJAが主催する農業研修に参加したり、農家との人脈を構築したりしましょう。
農地取得において、譲り先を探している農家の信用を勝ち取るための行動は非常に大事です。
初期費用の目安は755万円
農業経営には初期費用がかかり、0円では農業を始められません。
就農1年目の初期費用は755万円かかります。(※1)
内訳は農業機械、倉庫・作業所などの施設に561万円、種苗・肥料・燃料といった必要経費に194万円です。
すべて自己資金で用意する方もいますが、ほとんどの方が資金援助をしてもらっています。
資金援助には農業次世代人材投資事業(※2)や、青年等就農資金(※3)などがあるので、自己資金が少なくても大丈夫ですよ。
※1.一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談センター『新規就農者の就農実態に関する調査結果』より
※2.農業次世代人材投資事業:年間最大150万円を最長2年間交付してもらえる事業
※3.青年等就農資金:原則で3700万円(特別に認められた場合は最大1億円)を17年間無利子で借りられる融資策
最低限の資材・設備は3つ
農業経営には以下の3つが必要で、そろっていないと農業が始められません。
- 資材(種苗・肥料・農薬)
→種苗や肥料、農薬などの資材がなければ、農作物を育てられないです - 農業用機械(軽トラと農業機械・農機具)
→農作物を効率よく生産・販売するには農業機械と出荷時の軽トラックが必要 - 作業場と倉庫
→収穫した農作物を出荷できるように選定や箱詰めをするには作業場が不可欠
トラクターやコンバインなどの農業機械を置くための倉庫もないといけません
これらの資材や設備を用意するには莫大な費用がかかります。
初期費用を抑えるには中古で購入したり、ほかの農家が使わなくなった機械を譲ってもらったりするのが大事。
農業経営を行うには必要な資材や機械が多いため、覚えておいてください。
農業経営で成功するための心得
近年では作った農作物を農協に卸さず、自身で販売する農業経営が増えてきています。
農協のメリットは販路が決まっており、独自にルートを開拓しなくても農作物を買い取ってもらえること。
ただ、デメリットは安く買われることが多く、収益が少なくなることです。
一方で自身が販売する場合は販路を開拓する必要があり、仕事量の多さがデメリット。
しかし、価格を自分で決められるので、収益が多くなりやすいメリットがあります。
自身で販売する場合は、以下の3つの心得が大切です。
- 消費者の心理を知ろう
- 先輩農家の失敗経験を聞こう
- ネットを活用しよう
これらすべてを実行することで、農業経営は成功しやすくなるでしょう。
しっかりした心構えや経営理念を持てば、ブレない農業経営ができます。
ここからは、農業経営を軌道に乗せるための3つの心得を詳しく紹介しましょう。
消費者の心理を知ろう
農業で高い収益を出すには、野菜や果物を買うときの消費者目線を意識すること。
消費者目線を意識すれば、買う人の心理がわかり、売れる農作物の傾向に気づきます。
消費者の心理を知るときに重要なのは、マーケティングの発想。
そこで以下の3つを心がければ、農業で高収益を達成できるでしょう。
- 消費者の声を聞く
- ターゲット(ペルソナ)の設定
- 付加価値を加える
農作物を買うとき、あなたはなにを重視しますか?
価格や見た目、美味しさ、産地、農薬の有無など人によってさまざまですよね。
消費者の求める農作物を知れば、売れる商品を作るキッカケが生まれるでしょう。
そして、ターゲットに特化した農作物を栽培することで、該当する顧客への販売数が増えます。
例えば、小さい子どもがいて、食の安心安全を求めている30代前半の母親にターゲットを設定。
農薬や化学肥料を使用しない農作物の生産をして、販売すれば購入してもらいやすいでしょう。
さらに付加価値をつけることで、農作物の単価を上げて高収益を実現させます。
漬物や冷凍食品など加工商品として販売したり、栽培方法のこだわりを紹介したりして、価値を付けることが大切です。
このように消費者が求める農作物を作ることで、人気と売り上げは上がり、農業経営は安定していきます。
失敗を恐れずにチャレンジしよう!
「農業経営するならできるだけ失敗したくない…」
そう思う方も多いかもしれませんが、実は失敗を恐れないことはとても大事です。
農業経営を始めてから失敗すると、もしかすると取り返せないかもしれないと思いますよね。
ただ、最初の2年間は補助金が出るから、どんどん失敗するべきなんです。
安定した補助金が得られるうちに、失敗を積み重ねていきましょう。
また、失敗のリスクを最小限にするためには、先輩農家の失敗談を積極的に聞くのもオススメ。
事前に先輩農家の話を聞いておくと、失敗する選択肢が減るので、成功への近道が見つかります。
失敗から学び、農業経営を成功させましょう。
ネットを活用しよう
自社で販売するためには、生産した農作物を消費者に知ってもらわなければいけません。
消費者に興味を持ってもらうにはネットの活用が不可欠。
まずは自社の商品が買えるオンラインストアを開設しましょう。
ネット販売ができる土台を作ったら、SNSやネット広告を活用することが大事です。
オンラインストアに集客できるよう、徐々にユーザーとの距離を詰めていき、ファンを増やしていきます。
TwitterやInstagram、TikTokなどの特徴や利用者層を考慮して、集客につなげていきましょう。
また、ネット広告では閲覧者の興味を引くような文章や写真、デザインを心掛けて制作すると、購入されやすくなりますよ。
初心者が農業経営するのは厳しいのか?
「やることが多くて農業経営って初心者には難しいかも…」
たしかに農業経営は簡単ではないですが、やり方次第で稼ぐことは可能なんです。
農業初心者でも育てやすい農作物や、単価の高い野菜・果物などを生産すれば、農業経営1年目から黒字も夢ではありません。
ただ、黒字にするには日ごろからマーケティングを意識したり、効率のいい農作物の栽培方法を勉強したりする必要があります。
そこで、初心者の農業経営者が意識すべきポイントは以下の3点です。
- 収支をつけて削減できるコストを探す
- 具体的な目標を掲げる
- 労働時間を考える
農業経営の収支をつけて、削減コストを探すことで無駄をなくす狙いがあります。
例えば、人件費が高い場合は人が行う作業を機械に代え、最適な人件費にしましょう。
そして、具体的な目標を掲げることで、安定して収入を上げるための施策を考えるようになります。
目標達成ができているか定期的に確認し、常に軌道修正できるようにするのが最適です。
農業経営を行うには労働時間を考えないと、収益を上げることは難しくなります。
人件費の予算を考えて、見合う労働時間を設定しましょう。
また、効率よく農業経営を行うには高収益が目指せる農作物を知ることも大事ですよ。
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農業経営の試算
農業経営は試算をして、どのような収益を上げられるかを考えなければいけません。
栽培する地域や農作物、農地の規模などを考えて、シミュレーションしていきましょう。
各自治体にはシミュレーションサイトがあり、農作物と農地面積を記入すると、所得や労働時間が算出できます。
同じ農作物でも、地域が変わると所得や労働時間が異なるので、注意が必要です。
算出された数値を見ながら、効率よく生産するための地域や農作物を決めていきましょう。
経営移譲して農家になる場合
親の農業を継いだり、農業法人が代わったりして、経営移譲する場合は手続きが必要。
個人農家なら開業届を出したり、贈与税や相続税などの各種税金がかかったりします。
また、身内ではない方から経営移譲してもらう場合は複雑になりやすいです。
特に農地の所有権に関してトラブルに発展する可能性があります。
そうならないためにも第三者機関に間に入ってもらうのがオススメです。
手続きに時間がかかるので、経営移譲する場合はあらかじめ書類を準備しておきましょう。
農業経営に必要なスキルは現役農家に聞いてみよう!
農業経営をするには、さまざまな情報が必要です。
新しく農業を始めるときには、気をつけておかないといけません。
農業経営の安定化は、ほかの農家さんとの協力がカギ。
先輩農家の経験談を聞いて実践することで、農業経営はうまくいきます。
「農家の知り合いがいなくて困っている…」
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