平均寿命が伸びる日本において、定年後も働く人は少なくありません。
「定年後でも安定した収入が欲しい…」
「健康を維持するためにも体を動かしたい…」
あなたがもし、このような考えを抱いているのであれば「農業バイト」がおすすめです。
農業バイトをはじめれば、健康的に働けるだけでなく、お金も稼げて一石二鳥。
その他、新しい人生の生きがいを見つけられるかもしれませんよ。
しかし何も知らないままはじめてしまうと、「思っていたのと違った…」と残念な思いをすることにもなりかねません。
そこで本記事では、定年後やシニア層の方に向けて、
- 農業バイトのメリット・デメリット
- 農業バイトの作業内容
- 農業バイトの収入相場
- 農業バイトのはじめ方
などについて幅広く解説していきます。
定年後も働きたいと考えている方や、農業バイトを検討しているシニア層の方は、ぜひ最後までご覧ください。
農業バイトは定年後やシニア世代におすすめ!メリットとデメリットを紹介
医療技術の進歩もあり、日本の平均寿命は数十年前と比べ物にならないぐらいに長くなりました。
「人生100年時代」と言われ、60歳や65歳で定年退職した後も人生は続きます。
年金以外の収入を確保しようと、プラスアルファの収入を探す人も年々増加中。
そこで未経験OKで、特別な資格も不要な農業バイトをはじめるシニア層が増えています。
ここからは、農業バイトのメリット・デメリットをご紹介していきますのでご参考くださいね。
農業バイトのメリット
定年がない
農業バイトには年齢制限がありません。
農林水産省の「農業労働力に関する統計」によると、2021年に自営農業に従事している人は約130万人。
65歳以上は約90万人とされています。
割合でみると7割近くの人が65歳以上で、定年後の年齢でも十分に働けることがわかりますね。
90歳以上で働いている人もいるため、定年後も健康な限り働けるのが農業バイトの大きな魅力です。
無料で野菜が支給されることも
すべての農家ではありませんが、農業バイトでは農家から無料で野菜を貰える場合が多いです。
収穫した作物のうち、規格外や傷のあるものは商品として価値をつけるのが難しくなります。
そこで、農家の食事用に回されたり、働いている人達に支給されたりするのです。
農家で作った新鮮な野菜が無料でもらえるのも、農業バイトの魅力の一つといえるでしょう。
体力維持につながる
農業バイトにはさまざまな仕事があり、屋外で動き回る作業も多いです。
広大な畑やハウスを、何度も往復しなければならないことも少なくありません。
肉体の衰えの予防にもなりますし、農業バイトはバイト代をもらいながら体を鍛えられるので、一石二鳥。
末永く健康でいたい人にとって、農業バイトはピッタリのお仕事といえますね。
健康的な生活を送れる
農業バイトの作業は日の出とともに始まり、日の入りと共に終了します。
夏の時期は早朝からの作業になることも。
農業バイトをはじめると規則正しい生活を送れるので、健康的な毎日を過ごすことが可能です。
農業関連の人とつながりやすい
農業バイトをすると、雇用先や出荷先など農家の人とのやり取りが多くなります。
農業バイトで経験を積んだあと、いずれ自身で就農したい人にとっては人脈作りのチャンスといえるでしょう。
農業バイトのデメリット
肉体労働による体の負担
農業バイトは体が資本です。
作業内容により程度は違いますが、慣れるまでは筋肉痛も多くなります。
農業バイトをはじめたら、日頃からストレッチやヨガなどで、体のメンテナンスをしっかりと行いましょう。
低賃金
農業バイトの平均時給は各地域の最低賃金程度です。
時給1000円以下の地域も多く、作業内容の大変さを考えると賃金の低さに不満を感じてしまうかもしれません。
しかし無料で野菜がもらえたり、食事が提供されたりする農家も多くあります。
給料以外の優遇については、事前に確認しておくといいでしょう。
祝祭日に休めない場合がある
農業は農繁期が決まっていて、事前にしっかりと作業スケジュールが組まれています。
スケジュール通りに作業が進まないと、作物を出荷できなくなってしまうため、祝祭日であっても休みが取りづらいです。
収穫期でどうしても休めない時期があることは覚悟しておきましょう。
具体的な農作業や稼げる金額は?
続いて農業バイトの作業内容、収入相場などについてご紹介します。
ご自身の希望条件に合わせて、挑戦するかどうか検討してみてくださいね。
農業バイトの仕事内容
農業バイトの作業内容は大きく分けて4つあります。
① 作付け・管理
作付けとは、作物の種をまいたり、苗を植え付けたりする作業です。
管理とは作物が成長する際に必要な草むしり、害虫駆除、肥料まきなどの仕事で、種類は多岐にわたります。
② 収穫・仕分け
収穫時期に入ると作物の収穫を行います。
仕分けは、商品にできる作物とできない作物を分ける作業です。
傷がついていたり、腐っていたり、規定外の大きさだったりする作物を取り除いていきます。
選別基準は慣れるまで難しく感じるかもしれませんので、わからない場合は、農家の方にしっかりと確認しましょう。
③ 箱詰め
箱詰めは、選別された作物を段ボールや袋に詰める作業です。
最終的な選別も同時に行うため、商品にならない作物を詰めてしまわないよう注意しましょう。
④ 出荷
箱詰めした作物を取引先や市場に出荷する作業です。
出荷作業には、マニュアル免許を必要とする小型トラックが多く利用されます。
今後農業の仕事に携わることを検討しているのなら、マニュアル免許を取得するのがおすすめですね。
シニア世代における農業バイト・正社員雇用の収入相場
農業バイトの給与形態は、時給・日給・月給にわけられ地域によっても変動します。
また、シニア世代が正社員として就農した場合も同様です。
一般的な農業バイト・正社員の給与相場をご紹介しますので、ご参考ください。
① 時給の場合
農業バイトの時給相場は、800~1000円前後です。
各都道府県の最低賃金程度が多く、あまり高額な時給は期待できません。
通勤時の交通費についても募集先によって異なるため、事前に確認しましょう。
② 日給の場合
農業バイトの日給相場は、5000~10000円前後です。
ただし住み込みの場合は、家賃や食費が給料から天引きされる場合もありますので、最終的に手取りはいくらくらいになるのか事前に確認しておきましょう。
③ 月給の場合
農業バイトの月給相場は15~25万円前後です。
住み込みで働く場合は月給で支払われることもありますので、家賃や食事などの環境がどのようになっているのか確認しておくといいでしょう。
ちなみに農業バイトは労働基準法の適用除外項目が適用されるため、週に1回必ず休みが取れるとは限りません。
農繁期は月に1~2回しか休めない場合もありますので、休日についても最初に確認しておきましょう。
④正社員雇用の場合
シニア世代が正社員で就農した場合の平均年収は、200万円前後と言われています。
月収にすると16万円程度、手取りは13万円程度です。
ただ働く地域や、栽培する作物によっては高収入が見込める農家もあります。
その分体力的にキツイ作業や、責任の大きな仕事も増えるので、事前に求人の条件をしっかりと確認しておくことが重要ですよ。
シニア世代向け農業求人の種類や就業期間
次にシニア世代向けの農業求人の種類や就業期間などについて紹介します。
どの働き方が一番自分に合っているのか、チェックしてみましょう。
単発バイト
農業バイトには、1日だけの単発バイトも存在します。
単発バイトは、空いている日のみ就業できるため、自身の予定を優先できるのが魅力です。
1日単位で農業バイトを探したいのであれば、「ジモベジワークス」や「daywork」などの農業求人マッチングサイトがおすすめですよ。
短期バイト
1~3か月期間のバイトが短期バイトで、とくに人手が必要となる収穫時期の募集が多いです。
さまざまな農作物の収穫があり、似た作業の繰り返しになることが多いため、コツコツと働ける人に向いていますよ。
中期バイト
中期バイトは半年~1年くらいのバイトで、募集案件によっては住み込み先も提供されます。
作物の作付けや管理、収穫まで通して行うバイトが多く、農業の一連作業を経験できるのが大きな魅力です。
長期バイト
長期バイトは、決まった期間ではなく他のバイトと同じように週2~5回、決められた時間で働きます。
継続して収入を得られますが、住み込みや寮が提供されることはほとんどないため、自宅から通える範囲であることが大前提です。
正社員
農家の中には、シニア世代を正社員として雇用するところも少なくありません。
正社員はバイトと異なり、雇用期間や給料、生活の保障があります。
長く、安定的に働きたい方にオススメです。
その分、作業は農場整理から作物の作付け・収穫や出荷まで一手に担うことになります。
責任の伴う仕事も任せられるため、農家の一員として働く心構えが必要ですよ。
定年後やシニア層の農業バイト・求人の探し方
農業バイトをはじめたいと思っても、どこで探していいのか迷ってしまいますよね。
ここからは、農業バイトを探すいくつかの方法を紹介します。
作業内容や給与もそれぞれ違いますので、ご自身の希望条件を考えた上で、求人を見つけてくださいね。
農業求人サイトで検索
農業に特化した求人サイトとして、とくに代表的なサイトが以下のサイトです。
各サイトごとに得意な求人分野が違いますので、希望する条件にマッチしたものが無いか、チェックしてみましょう。
JAサイトやハローワークで検索
JA(農業協同組合)は各地域にあり、求人情報を掲載していることもあります。
電話で問い合わせると、人手を募集している農家について教えてもらえる場合もありますので試しに聞いてみるのもおすすめです。
または、ハローワークで求人募集をしている農家や企業もありますので、「ハローワークインターネットサービス」で検索してみるのも◎ですよ。
住み込み求人検索
住み込みで働きたい人は、「住み込み求人ナビ」で、農家の住み込み求人を探してみましょう。
ただし住み込み求人ナビは、農業に特化しているわけではないので、サイト内の職種検索画面から「農業・酪農・林業・漁業」を選んで検索してくださいね。
レンタルファームを利用して副業で始める
サポート付きの貸付農園(レンタル畑)を見つけて、空いた時間の農作業で収入を得る働き方もあります。
貸付農園(レンタル畑)を探すなら、下記のようなサイトがありますので、ご参考くださいね。
シェア畑
畑を借りて作物を作れるサービスです。
利用者が2万人以上いて、副業で農業をはじめてみたい人におすすめのサイトですね。
aini(アイニ)
レンタル畑のサイトではありませんが、手軽に農業を体験したい人におすすめのサイトです。
旬の作物の作付けや、収穫などを体験できるため、手軽な農業体験を通して知識も養えますよ。
シニア世代が農業バイトをする際の注意点
バイトの初日は誰でも緊張しますよね。
スムーズにはじめるためにも、農業バイトの注意点を事前に確認しておいてください。
①通勤経路等の確認
農業バイトは朝からの作業が多く、朝5~6時が始業時間であることも少なくありません。
公共交通機関を利用する場合は、始発時間はもちろんのこと、駅から作業場所への移動方法も確認しておきましょう。
農業バイトの作業場所は郊外であることも多く、駅から徒歩50分なんて場合には、作業が始まる前に体力を使い果たしてしまいます。
駅から遠い場合には、送迎やレンタルサイクルの利用も検討してみてくださいね。
②服装チェック
虫がいたり、作物で手を切ったりする恐れがあるため、農作業の服装は長袖・長ズボンが基本です。
とくに夏の暑い時期は、通気性のいい素材を選ぶようにしましょう。
③体調管理
農作業は屋外での作業になるため、就業前日は早めに就寝して、しっかりと体調を整えておきましょう。
④辞める際には事前連絡は必須
就業してみたけれど、どうしても自分に作業内容が合わなかったり、体力的に難しかったりすると、辞めなければならない場合もあるでしょう。
しかし「今日限りで辞めます」といった唐突な申し出や、無断欠勤などは、農家に多大な迷惑をかけてしまいます。
どうしても継続が難しい場合は、早めに辞める意思を伝えるようにしましょう。
シニア世代や定年後に農業のバイトを考えている方へ
本記事では、定年後やシニア層世代でも働ける農業バイトのメリットやデメリット、作業内容や収入相場などについてご紹介しました。
農業バイトは肉体労働で、大変なことも多いかもしれません。
しかし、自然の中での作業や規則正しい生活が送れるなど、メリットもたくさんあります。
セカンドライフの1つの選択肢として、ぜひ農業バイトも視野に入れてくださいね。
そして、あなたがもし農業バイトをはじめたいのなら、「ジモベジワークス」という農業専門の求人サイトがおすすめです。
ジモベジワークスには、農家さんの求人情報がたくさん掲載されています。
求職者の方は「好きな日時」「場所」などの詳細をチェックして、働きたい仕事に応募するだけ。
自分で出勤日や時間を自由に組めるので、まずは農業バイトがどういうものか経験するのにとってもおすすめですよ。
気になる方はぜひ求人をチェックしてみてくださいね。