農業と聞いてどんなイメージを持ちますか?

「キツそう」「男性中心の仕事」というイメージを抱く人もいれば、「スローライフ」と憧れの気持ちを持つ人もいるでしょう。

農業はたしかに男社会と言われる部分もありますが、最近では農業に参加する女性、とくに主婦の方が増えてきています。

忙しい主婦にとって農業パートは、時間の融通が効きやすく、特別な知識もいらないため働きやすいと好評です。

本記事では、農業パートが主婦におすすめな理由やメリット、収入について幅広くご紹介します。
農業パートを検討されている主婦の方は、ぜひ最後までご覧ください。

農業パートは主婦におすすめ!理由やメリットを解説!


育児が落ち着きはじめると、外に出て働きたいと考える主婦の方が多いようです。
総務省の労働力調査によると、パートタイムで働く主婦の割合は、育児中の年代で半数以上。
更に年齢が上がると、働く人の割合が高くなっているというデータがあります。

しかし学生やフリーターと違い、主婦は家事や育児で時間や収入面の制限がかかりやすく、働くのに躊躇する人も少なくありません。

そんな主婦の方におすすめなのが、農業パートです。

農業と聞くと「男性」のイメージが強いかもしれませんが、女性ができる作業もたくさんあります。
また農業パートは、業界の高齢化や人手不足の問題解消のため、注目されるようになりました。

主な仕事内容は野菜の苗の植え付けや作物の収穫作業。
シフト制で短時間だけのバイトも多いため、農業パートに挑戦する主婦が急増中です。

そんな農業パートにおけるメリットやデメリットを、いくつかご紹介していきます。
 

主婦が農業パートをするメリット


主婦が農業パートをするメリットは、主に次の5つがあげられます。

  • 体力がつき、ダイエットにも効果的
  • スケジュール管理しやすい
  • 無料で野菜をもらえる
  • 人間関係でのストレスが少ない
  • 資格や経験なしでも挑戦できる

それぞれのメリットについて詳しくみていきましょう。

メリット①体力がつき、ダイエットにも効果的

農業は体が資本。
どんな作業をするにしても、常に体を動かすことが必要とされます。
畑やハウス内を何往復もしなければならず、1日で数万歩歩くことも少なくありません。

しかしお金をかけてジムに通ったり、ウォーキングしたりするより、農業パートなら働きながら体力増強できダイエットにも効果的!

実際に農業パートをするようになって、減量に成功した実例も多数あります。

メリット②スケジュール管理しやすい

農業には農繁期や農閑期があります。
扱う作物によっては作業がない日もあり、たとえば子どもの夏休みの時期はお休みになることも。

苗植えから収穫まで決まった周期で作業が進められるため、事前にスケジュール管理しやすいのが大きな特徴ですね。

メリット③無料で野菜をもらえる

農家では出荷するために栽培している作物以外に、家で食べるための野菜も作っています。
農業パートをすると、それらの野菜を無料で分けてもらえることも。

商品として作られているわけではないため、形が不揃いの場合もありますが、調理する分には全く問題ありません。

野菜にかかる食費が浮けば、浮いたお金をおこづかいに回すこともできますね。

メリット④人間関係でのストレスが少ない

農業パートに人間関係が無いわけではありませんが、一般的には対作物の仕事です。
そのため、他の仕事に比べると人間関係のストレスは少ない傾向にあります。

また、一人で完結する作業が多いため、苦手な人と無理に関わりを持つ必要もありません。
自分のペースで作業に集中することが可能といえるでしょう。

メリット⑤資格や経験なしでも挑戦できる

農業パートは必須資格がありませんし、未経験でも挑戦できる仕事です。

作業をするうちに自然と知識やスキルが身に付いていきますので、農業の経験がないからといって不安を覚える必要はありませんよ。

主婦が農業パートをするデメリット


農業パートには、いいことばかりではなく、デメリットもあります。
農業パートにおける主なデメリットは次の3つ。

  • 肉体労働
  • 祝祭日に休めるとは限らない
  • 低賃金

それぞれのデメリットについて、詳しくみていきましょう。

デメリット①肉体労働

メリットの項目でも述べたように、農業は肉体労働に分類されます。
広い畑やハウス内を何往復もしなければならず、肉体にかかる負担は少なくありません。

同じ動作を続けながら動き回るため、膝や腰などを故障したり、筋肉痛になったりすることも。
農業パートを長く続けるためには、日頃から体のメンテナンスを行うように心がけましょう。

デメリット②祝祭日に休めるとは限らない

農業は対作物の仕事であり、毎日作業をする必要があります。
土日や祝祭日など、カレンダー通りに休めるとは限らず、農繁期は毎日出勤することも。

たとえば、子どもの行事で休まなければならない時は、事前に農家の方に相談できる環境かどうか確認しておきましょう。

デメリット③低賃金

農業パートのほとんどは各都道府県の最低賃金です。
肉体を酷使する仕事であるにもかかわらず、賃金が見合っていないと感じる人も少なくはないでしょう。

ただし、規格外の野菜を無料でもらえることもありますので、賃金以外の対価や支給があると考えることもできますね。

実際に働いている方の口コミ

voiceと書かれたイラスト
メリットとデメリットを知ったうえで、ここからは実際に働く人の口コミを見てみましょう。
ぜひ体験談を聞いたうえで、自分に合っているのか判断してくださいね。

30代 女性
体力が必要な仕事ですが、単純作業の繰り返しだからすぐに慣れます。
夢中になって作業を行うから、時間が過ぎるのが早いですね。
コツコツと行う仕事をするのが好きなので、ノンストレスで農業パートができています。
40代 女性
モクモクと農作業をしている時間が多いので、人間関係に悩むことはほとんどなかったです。
私はコミュニケーションを取りながら作業するより、1人で集中して業務を行いたいタイプなため、農業パートは合っていますね。
20代 女性
農業の仕事は初めてだったのですが、最初の2日間は大変でした…。
運動不足もあって、想像以上にハードな仕事。
でも効率いい体の使い方を教えてもらったあとは、何とかできるようになりました。

このように農業パートを行う方は、コツコツ作業やモクモク仕事が好きな方や、運動不足を解消したい方などが多いです。

農業パートの仕事内容

農業のお仕事イラスト
農業パートのお仕事は主に、作付け・管理・収穫・選別・梱包・出荷のどれかを担当します。

  • 作付け…畑や田んぼに農作物を等間隔に種や苗を植えていく作業
  • 管理…農作物が無事に育つように水やりや草むしり、肥料まきなどを行う作業
  • 収穫…機械や手で農作物を刈り入れる作業
  • 選別…収穫した農作物を出荷できるかできないかを選ぶ作業
  • 梱包…出荷する農作物を袋や箱に入れる作業
  • 出荷…梱包した農作物を農協や直売所などの取引先に卸す作業

どのお仕事もコツコツと行う繰り返し作業なので、業務に集中して働けます。
求人を探す際は、どの作業を行うのか確認しながら、自分に合う仕事を選びましょう。

主婦の農業パートで稼げる金額は?


農業パートをはじめたら、実際にどれぐらい稼げるのかの目安は必要ですよね。

ここでは、農業パートの時給と日給の相場をご紹介していきます。
作業内容や地域によっても変わりますので、一つの目安として参考にしてみてください。

農業パートの時給相場

農業パートのほとんどは各地域の最低賃金程度です。
時給850~1000円前後であることが多く、交通費の支給は農家によってさまざま。
働く時間帯も早朝5時~10時や朝8時~17時など、作業内容によって異なります。

また募集されている時間帯以外も、農家さんは農作業をしていて、人手が欲しいと考えているかもしれません。
やりたい仕事なのに時間帯が合わない場合は、一度相談してみるのがおすすめです。

農業パートの日給相場

日給は3000~10000円前後が多く、午前中のみやフルタイムなど時間帯によって金額は変わります。

また、日給は当日働いた分に応じた報酬となるので、規定時間が8時から12時までだったとしても金額は変わりません。

農繁期は時間を伸ばして働かなければならないこともあるため、その際の日給額が増えるかどうかは農家次第。
募集内容に規定がない場合には、事前に確認しておきましょう。

労働基準法内における農業の例外

農業は季節や天候などに左右されやすいため、労働基準法の適用除外が適用されています。

以下の項目は、農業における適用除外の項目です。
農業パートを始める前に、適用除外の項目についてある程度理解しておきましょう。

項目一般企業農業
労働時間1日8時間、週40時間の法定労働時間労働時間の定めなし
休憩労働時間6時間以上⇒45分の休憩
労働時間8時間以上⇒60分の休憩
休憩時間の付与義務なし
休日1週間につき1日以上、または4週間につき4日以上の法定休日を付与休日を与える義務なし
残業手当・法定労働時間を超えた労働に対して、通常の賃金の25%以上の割増賃金の支払い
・法定休日の労働に対して、通常の賃金の35%以上の割増賃金の支払い
時間外労働や休日労働に対する割増賃金の支払い義務なし
※深夜労働(午後10時から午前5時までの労働)に対する割増賃金の支払い義務はあり

主婦の農業パートの始め方


主婦が農業パートを始めるためには、まずは仕事を見つけなければなりません。
農業パートを見つける主な方法は4つあり、検索方法についてそれぞれご紹介していきます。

①農業に特化した求人サイトで探す

農業パートを見つけるには、農業求人サイトで検索する方法があります。

農業求人サイトとは、農業関連の仕事に特化した求人サイトのこと。
全国の求人情報が掲載されているので、幅広い職種から検索したい方におすすめの方法です。

代表的なサイトとして、以下の4つのサイトをご紹介します。

ジモベジワークススポットで人手が欲しい農家さんと、単発で農業バイトをしたい求職者さんをマッチングするサービス。
求職者は登録からお仕事、給与の受け取りまでが完全無料で利用できます。
マイナビ農林水産ジョブアス転職サイトとして有名なマイナビが運営する求人サイトです。
農業をはじめとした一次産業に関する求人が掲載されているため、幅広い職種から仕事を探せます。
エリアも北海道から九州・沖縄までの全国各地となっているので、希望エリアで見つけられるでしょう。
農業ジョブ15年以上の運営実績を誇る農業ジョブ。
全国各地の仕事情報が掲載されており、勤務地、雇用形態、業種など、こだわり条件で検索が可能です。
未経験者歓迎、週1日~OKなどの募集情報も多数掲載されているため、希望条件にピッタリの仕事を見つけられます。
あぐりナビ国内最大級の求人数を誇る農業・酪農求人サイトです。
農業生産法人、個人農家、牧場、畜産まで幅広い分野から検索ができます。
お役立ち情報も満載なので、農業の知識が皆無の人も、事前に予習してから応募できるのも魅力の一つです。

②JAサイトで確認する

各地域のJA(農業協同組合)公式サイトにて「求人」のページが公開されている場合があります。

土地ごとの産業や農業について詳しく掲載されていたり、一般の求人サイトには掲載がない情報もあったりします。
農業パートを始めたい方は、お住い地域のJAサイトを確認してみましょう。

ただし、すべての地域で求人募集されているわけではありませんので、注意が必要です。
もしサイトに求人情報がない場合は、JAサイトの窓口で確認してみることをおすすめします。

③ハローワークで求人検索

仕事を探す機関でまず思いつくのがハローワーク。
ハローワークでも農業関連の求人情報を検索できます。

地域によって掲載がないこともありますので、まずはハローワークのネットサービスで募集があるか確認してみましょう。

「ハローワークインターネットサービス」

④農家や農業ファームなどに確認する

すべての個人農家や農業ファームが求人情報を掲載するとは限りません。
公には募集していないけれど、直接農家に確認すると農業パートをはじめられることもあります。

また、援農ボランティアに参加して職場の雰囲気を実感してから、募集の有無を確認するのも一つの方法ですよ。

志望動機の書き方と面接の対処法

履歴書

「農業パートで働いてみたい求人を見つけたけど、志望動機に悩んじゃう…」
と心配しているかもしれませんが、ご安心ください。
ここからは志望動機の書き方面接の対処法についてお伝えします。

志望動機や面接は、採用担当者に「長期で働いてもらえそう」「戦力になれそう」と思ってもらうことが大事です。

例えば、志望動機を記入する際や質問された場合、以下のように伝えてみるといいでしょう。

家から近いという志望動機の場合

「家から近いため、ほかの人が体調不良や家庭の事情などの当日欠勤があった際にも出勤できます」

シフトの条件が合うという志望動機の場合

「働きたい時間帯に合うため、応募しました。朝の時間帯ならシフト変更も柔軟に対応できます」

未経験から始めたいという志望動機の場合

「農業に興味があり応募しました。接客経験がありコミュニケーションを取ることは得意です」

このように、こちらの都合だけを伝えるのではなく、農家さんにとって自分を雇うとメリットがあることを伝えましょう。

農業パートで主婦が確認するべき5つの注意点


農業パートが見つかったらさっそくお仕事開始!

とはいえ農業パートは、通常の仕事とは違う視点で確認しておきたいポイントがいくつかあります。
お仕事を開始してから困ることのないように、事前にしっかりと下記項目を確認しておきましょう!

通勤経路の確認

就業先までの交通手段は、確認しておくのがベストです。
交通機関の始発時間の確認ももちろんですが、駅からの経路の確認も必須。
駅までたどり着いたのはいいけれど、歩ける距離ではなかった…と途方に暮れてしまう場合もあります。

駅までの交通手段の確保と、駅からの移動方法について事前にしっかりと確認しておきましょう。

休憩がある場合はお弁当持参で

農業の作業場所は郊外が多く、近隣には食事施設やコンビニがない場合も。
食事を提供してくれる農家もありますが、自分で用意する場合も多いです。

農作業は体力仕事のため、食事抜きで作業すると日射病や熱射病になるかもしれません。
長時間作業の場合は、なるべく自分でお弁当を持参するようにしましょう。

トイレや休憩施設の有無

農業パートは屋外作業なため、トイレや休憩施設が近くにないことが多々あります。

農家の方のトイレを借りるにしても、作業場所から遠く離れていると作業を中断するぶん仕事が滞ってしまうことも…。

仕事をはじめる前に、トイレや休憩施設をあらかじめ確認しておきましょう。

手袋の用意

農作業をするにあたって、手袋は必須アイテムです。

ビニールやゴムの薄手の手袋、厚手の手袋など、用途によって使い分ける必要があります。
そのため、作業に適した手袋を事前に用意しておきましょう。

日焼け(UV)対策

農作業は野外作業となるため、日焼け(UV)対策は必須。
日差しの強い日はもちろんですが、曇りの日でも、対策を怠ると真っ黒に日焼けする可能性も…。

日焼け止めを塗っていても、汗で流されてしまう場合もあるでしょう。
事前に塗り直し用の日焼け止めクリームを持っていくことをおすすめします。

農業パートに適した服装のポイント


農業パートが決まったけれど、どんな服装で参加すればいいのか最初は迷ってしまいますよね。
農作業に適した服装を選ぶようにしましょう。

とくに気を付けたい3つのポイントについて、詳しく解説していきます。

基本的には長袖・長ズボン

農作業をするにあたって、考慮しなければならないのは以下の4つです。

  • 虫刺され
  • けが
  • 日焼け
  • 熱中症

上着は七分袖や半袖はNG。
腕が出ていると虫に刺されたり、葉っぱや作物で切れたりしてしまう危険性があるからです。

手首が隠れる長袖と、足首まで隠れる長ズボンを着用しましょう。
気温の高い日は通気性のいい素材を選ぶことで、熱中症予防にもなります。
冬場の作業の場合は、防寒対策も忘れずにしてくださいね。

帽子着用

日射病予防のために、帽子は必ず着用するようにしましょう。
種類はキャップでも麦わら帽子でも問題ありませんが、ツバの広いものを選ぶようにしてください。

また、作業時は汗をかきますのでタオルも必須。
ハンドタオルではなく、首からまけるような長めのタオルを準備しましょう。

長靴

雨で畑がぬかるんでいたり、作物を水洗いしたりすることもあるため、足元は長靴がおすすめです。
汚れてもいいような作業用の長靴を用意するようにしましょう。

裸足で長靴を履くと水虫になる危険もありますので、通気性のいい靴下も忘れずに履くようにしてくださいね。

農業パートを探している主婦の方へ


初めて農業パートをする主婦の方は、自分にできるかどうか不安かもしれません。
ですが、どんな人でも最初は未経験からのスタート。

大切なのは、「やってみたい」と感じる気持ちです。

あなたがもし、農業バイトをはじめたいなら、「ジモベジワークス」がおすすめ。
ジモベジワークスとは、農業パートをしたい方に向けて、農家さんからの依頼を紹介する農業マッチングサービスです。

主婦の方も活躍中で、出勤日や時間を自由に組めるので、ぜひ求人をチェックしてみてくださいね。