人々の食への関心が高まる中、注目されるようになっているのが「農業バイト」です。

「未経験でもできる農業のバイトってあるのかな?」
「どうやったら未経験でも農業のバイトってはじめられるのかな?」

あなたはこのようなことを考えていませんか?

結論から申し上げると、未経験でも農業のバイトは可能です。

ですが普通の求人サイトで農業バイトを見つけることは難しいですし、本当にはじめられるか疑問もありますよね。

本記事では、農業バイトの現状を探るべく下記の点についてご紹介していきます。

  • 農業バイトが未経験でも可能な理由
  • 農業バイトで就業可能な職種や具体的な農作業
  • 農業バイトの賃金
  • 農業バイトのメリット・デメリット
  • 農業バイト求人の探し方と応募時の注意点

農業バイトに興味があり、実際の業務内容や賃金などを知りたいのなら、ぜひご一読ください。

農業バイトは未経験でも可能!主な職種について

農業バイトとは、農作業をお手伝いするアルバイトのことをいいます。

必須資格はほとんどないため、未経験者でも就業可能。

作業のほとんどは初心者でもできますし、慣れるまでは農家の人が丁寧に教えてくれます。

主な職種は下記の3種類です。

農業バイトの職種については、↓の記事もあわせてご確認ください。

作付け・管理

作付けとは田や畑に農作物を植え付けて栽培することをいいます。

作付け後、野菜や果物が収穫できるまで水やりや草むしり、肥料管理、栽培の記録をつける作業を行います。

収穫・選別

作物が育ったら、決められた手順に従って収穫を行います。

収穫した作物は不格好でないか選別。サイズや重さなどの規格ごとに分類を行い、箱詰めをしていきます。

出荷

箱詰めされた作物を市場や取引先に運搬します。

※他にも、農作業用機械のメンテナンス、ビニールハウスのビニール交換などの作業を行う場合もあります。

農業バイトに向いている人

どんな仕事にも向き不向きがあり、農業バイトでも同様です。

では、どのような人が農業バイトに向いているのでしょうか?

一番大切なのは健康体であること。

農業バイトは屋外での作業がほとんどです。

作物を運んだり、植えつけたりする作業もあるため、怪我をしていたり、病気で長時間作業できなかったりするような場合は従事が難しいでしょう。

農業バイトに向いている人の特徴をいくつかご紹介していきます。

①屋外作業が好き

農業バイトは屋外作業がメインです。

太陽の下で作物を植え付けたり、収穫したりする作業がほとんどで、炎天下で作業しなければならない場合もあります。

一日中屋外にいなければならない時もあるため、屋外作業が好きでないと継続するのは難しいといえるでしょう。

さらに、屋外での作業になるので、紫外線対策は必須。

日焼け止めを塗っても汗で流れてしまうので、長袖で作業するなどの工夫が必要です。

②早起きができる

大抵の農業バイトは朝早くから作業を開始する必要があるため、勤務開始は早朝がほとんどです。

時期によっては日の出前から作業しなければならないことも。

募集されている内容を見ても5時や5時半開始のものが多いです。

朝早くから活動される方には、おススメの仕事といえるでしょう。

③体力に自信がある

農業バイトは炎天下の中で動き回る仕事が多く、最低限の体力は必要です。

作物によっては雪の中で作業しなければならない場合も。

炎天下でも、雪の中でも、普通に歩くだけで相当な体力が必要です。

日頃から体を動かし、体力づくりに励んでいる人にとっては、農業バイトもトレーニングの一環となるかもしれませんね。

④農業に関心がある

農業バイトは決して楽な仕事ではありません。

自然を相手にしなければなりませんし、重たい作物を運ぶなどの重労働もあります。

そのため、農業に関心がある人でないと継続するのは難しい仕事といえます。

農業バイトは将来田舎に移り住んで農業をしてみたい人や、農業関係の仕事に携わりたい人にとって良い経験となるでしょう。

農業バイトの賃金

土に埋もれたお金
農業バイトの仕事内容以外に、気になるのが賃金ですよね。

作業内容や地域によって差があり、時給850円~1100円程度となっています。

高時給な農業バイトは少なく、各都道府県の最低賃金前後がほとんど。

ただ、賃金以外に規格外の作物を貰えたり、食事が提供されたりする場合もあり、住み込みバイトの場合には家賃・食費なしの条件もあります。

勤務時間も午前中のみなどの短時間が多く、本業の合間に副業で行うことも可能です。

農業バイトのお給料については、↓で詳しく紹介しているのでチェックしておきましょう。

農業バイトのメリット・デメリット

農業バイト未経験の人にとっては、農業は未知の分野といえるでしょう。

下記に、農業バイトの主なメリットとデメリットをご紹介します。

農業バイトが自分に向いているかどうかの、参考にしてくださいね。

メリット

①単純作業

農業バイトのほとんどは、作付けや収穫など決まった作業の繰り返しが大半です。

パソコンのようにタグやコードを覚えたり、難しい計算をしたりするような複雑な作業はほとんどありません。

慣れてしまえば誰でも行えるというのは大きな魅力です。

②学歴不問(資格不要)

農業バイトには、学歴は必要ありませんし、必須資格もありません。

高卒や中卒であっても就業できますので、勉強が苦手で学歴に自信がない場合でも、挑戦が可能な職業といえるでしょう。

③ノルマ・残業なし

農業バイトの就労時間は、午前中のみなど3~4時間程度が多く、遅くても夕方までのお仕事がほとんどです。

厳しいノルマも無く、サービス業や接客業のように店の混み具合により残業が発生することもないため、空いた時間のみ働きたい方にもオススメのバイトといえるでしょう。

④健康的な生活サイクルを送れる

農業は日の出と共に作業を開始します。

早朝からの作業になることがほとんどで、夕方までにお仕事が終わります。

また、早朝から動きはじめるため、就寝時間も自然と早くなりがち。

早寝早起きの規則正しい生活リズムを身に着けられるようになるでしょう。

⑤コミュニケーションが苦手でも大丈夫

農業バイトでは、人と接する時間より作物と向き合う時間の方が長いです。

そのため、コミュニケーション不足による対人トラブルも少なく、クレームに対処するような場面もありません。

接客業やオフィスワークの場合は、上司や同僚、お客様など、たくさんの人とのコミュニケーションが必要になりますが、農業バイトにはそれがありません。

人と接するのが苦手という人でも、安心して就業できる職種といえるでしょう。

デメリット

①屋外作業

農業バイトは屋外作業が中心です。

暑かったり寒かったりする中で作業しなければならないですし、日焼けしてしまうこともありますので、紫外線対策は必須。

さらに、虫が出ることもあるため、虫が苦手という方も注意が必要です。

②重労働

作物を作付けしたり、収穫したりという作業は想像以上に重労働です。

一日中中腰で作業することも多く、腰痛を訴える人も少なくありません。

出荷作業などは1箱10kg以上になることもあるため、重労働であることを覚悟して臨む必要があります。

③トイレなどが近くにない場合がある

農業バイトの場合、畑や田んぼなど屋外での作業がメインのため、トイレが近くにない場合もあります

あったとしても仮設トイレがほとんどで、数にも限りがあるので休憩や移動などの時間を利用して行く必要があります。

④低賃金

農業バイトの平均賃金は、各都道府県の最低賃金前後です。

地域により格差はありますが、800~1100円というところがほとんど。

2022年現在の全国の平均時給は1210円となっており、平均時給と比べると農業バイトの時給は低いと言わざるを得ません。

農業バイトの求人の探し方

農業のバイトをはじめるなら、まずは募集を見つけなければいけませんよね。

一般の求人サイトでも、フリーワードに「農業」とつけて検索すれば掲載はありますが、数は決して多くありません。

地域によっては農業バイトの掲載がない場合もあるため、幅広い仕事内容から農業バイトを探したい場合は、農業に特化した求人サイトから探す必要があります。

農業の求人が見つけられるサイトをいくつかご紹介しますので、ご参考ください。

①農業求人サイト

ジモベジワークススポットで人手が欲しい農家さんと、単発で農業バイトをしたい求職者さんをマッチングするサービスです。
求職者は登録からお仕事、給与の受け取りまでが完全無料で利用できます。
マイナビ農林水産ジョブアス2021年開始のマイナビが運営する第一産業に特化した求人サイトです。
始まったばかりのため求人件数は200件程度ですが、大手が運営していることもあり、全国規模で求人を探せるのが大きな魅力です。
農業ジョブ農業だけでなく酪農などの求人も掲載している求人サイトです。
全国規模の求人を扱っており、公開求人数は約900件。
第一次産業に特化したサービスを展開していて、各地域の地方自治体やJAが直接募集する求人も掲載されています。
農家のおしごとナビ農業分野に特化した求人サイトです。
幅広い業種や職種を扱っており、全国の農業求人情報を掲載。
募集内容も期間限定アルバイトから後継者候補まで幅広く扱っています。
あぐりナビ全国最大級の求人件数が掲載されている農業に特化した求人サイトです。
有機栽培に特化した求人、六次産業推進の求人、果樹園の短期アルバイト求人など、条件を絞って検索が可能。
「見学・体験可能」の求人もあるため、お試しで農業バイトを経験したい人にオススメの求人サイトです。

②JAサイト

各地域のJA(農業協同組合)の公式サイトには、求人ページが設けられていて、地域の求人情報を公開しているものもあります。

地域に密着しているJAだからこその求人情報もあり、通常の求人サイトでは見つけられない求人を見つけられる場合もあります。

ただし、全国のJAで求人情報が公開されているわけではありません。

お住いの地域のJA公式サイトに求人情報があるか確認したり、JAに直接問い合わせしたりしてみましょう。

③ハローワーク

ハローワークでも農業求人を検索することは可能です。

ただし、ハローワークに登録された求人のみであり、それほど件数は多くありません。

>>ハローワークインターネットサービス

④知人の農家に紹介してもらう

家族や親戚などに農家を営んでいる人がいる場合には、紹介をお願いするのも一つの方法です。

知っている人を介しての就業になるので、求人サイトよりも気楽に応募できるかもしれませんね。

農業バイトに応募する際の注意点

①就業期間はしっかりと確認する

農業バイトは作業内容によって就業期間が違います。

田植えや収穫などで1日のみの作業の場合もあれば、農繁期の一定期間という場合も。

農業バイトは余剰人員はほとんどないため、1人減るだけでも他の人への負担が増えてしまいます。

とくに農繁期就業予定と決まっている場合に、1人辞めると、作業が追い付かなくなってしまうことも。

期間途中で辞めてしまうことがないように、あらかじめ就業期間はしっかりと確認するようにしておきましょう。

②公共交通機関を利用する場合は時間を確認

農業バイトでは、早朝から作業が始まるため、電車の始発では間に合わない場合もあります。

どうしても公共交通機関を利用しなければならいけない場合は、途中参加になることを事前にしっかりと伝えるようにしておきましょう。

③持病などがある場合は事前に相談

農業バイトは屋外作業がメインとなるため、簡単な作業であってもかなり体力を消耗します。

病み上がりや持病がある場合は、作業に耐えられるかどうかを事前に確認しましょう。

また、注意事項がある場合は作業担当者にきちんと伝えておくといいですね。

農業の雇用形態と働き方

農業に従事するといっても、さまざまな雇用形態や働き方があります。

働きたい期間や今後の展望などを踏まえて、ご自身に合った雇用形態を考えてみてくださいね。

短期アルバイト

農業では、収穫のように短期間で行わなければならない作業があります。

その場合、一時的に人手を確保するのに重宝するのが短期アルバイトです。

扱っている作物により期間はさまざまですが、基本的には収穫期の2~3週間程度。

中には、1日のみでもOKという場合もありますので、農業を体験してみたい人にオススメの雇用形態です。

住み込みアルバイト

作物の作付けから収穫までの農繁期に、住居を提供してもらって住み込みで就業できる場合があります。

募集内容によっては、家賃・食費なしという好条件のお仕事も。

一部の作業だけではなく、作物が育っていく様子を直に体験できるのが大きな魅力です。

正社員

農業法人のように大規模な経営を行っている場合、正社員で人材募集することもあります。

広大なエリアでさまざまな作物を育てていることが多く、勤務地は郊外がほとんどです。

社宅や寮などを完備していたり、食費や生活費などを融通してくれたりする職場もあります。

ただ正社員の場合は、一定期間というわけではなく、長期間での就業が前提となるため、本格的に農業に従事する覚悟が必要です。

援農ボランティア

援農ボランティアとは、高齢化や人材不足の農家を支援するために農作業をお手伝いする働き方です。

援農ボランティアは、農繁期などの一定期間お手伝いをするものから、田植えや収穫体験などの単発作業をお手伝いするものまでさまざま。

農業従事者を育成することを目的とした事業で、農業の専門的な技術を学べます。

援農ボランティアについて取り扱っているサイトを下記にご紹介しますので、参考にしてくださいね。

activo社会的企業のボランティアや職員などの募集を掲載しているサイトです。
「テーマを選択」の部分で「環境・農業」を選択することで、全国のボランティア募集を検索できます。
全国農協観光協会援農ボランティアなどの体験交流だけでなく、農業体験の基礎知識を学べる日本農業検定などの情報も掲載されています。
JAが中心になって企画しているため、安心して参加が可能です。

農業バイトで優遇される免許

農業バイトに専門資格は不要で、未経験者でも就業することはできます。

しかし、以下のような免許があれば特殊な作業を任せてもらえる場合もありますよ。

大型特殊免許

大型特殊免許とは、クレーン車やブルドーザーなどのような、特殊な大型自動車で公道を走る際に必要な免許です。

農業はトラクターに大型特殊免許が必要になる場合があり、持っていることで公道を走って農場の行き来が可能になります。

牽引免許

牽引(けんいん)免許とは、車両総重量750kgを超える他の車を牽引する際に必要になる免許です。

所持すると農場で使う機械を牽引できるようになります。

マニュアル普通自動車免許

アクセル・ブレーキの他に、クラッチやペダルなどの操作が必要になる車をMT車といい、作物などを出荷する際に使う軽トラックはほとんどがMT車です。

そのためマニュアル普通自動車免許を所持すると、取引先までの出荷を一任してもらえる可能性があります。

AT普通自動車免許

アクセル・ブレーキだけの最低限の操作で運転できる車をAT車といいます。

農業バイトの大半は勤務地が郊外にあり、車の運転ができなければ移動時にかなり不便になるので取得するのがおすすめです。

フォークリフト作業免許

荷物を運ぶ際に使われるフォークリフト。

農業の作物を出荷したりトラックに積載したりする際に使われることが多いため、フォークリフト免許を持っていると重宝されます。

未経験で農業バイトをはじめたいあなたへ

今回は農業バイトを経験してみたい人に、農業バイトの作業内容や賃金、メリット・デメリットなどをご紹介してきました。

農業バイトは楽な仕事ではありません。

ただし、興味や関心があるのであれば、やりがいを感じられる仕事でしょう。

農業バイトは未経験でもはじめられるので、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。

きっとお金を稼ぐ以上の魅力を感じられますよ。

あなたがもし、農業バイトをはじめたいなら、「ジモベジワークス」がおススメ。

ジモベジワークスとは、単発で農業バイトをしたい方に向けて、農家さんからの依頼を紹介しているサービスです。

サイトには、農家さんからの依頼が掲載されていて、求職者の方は「好きな日時」「場所」などの詳細をチェックして、働きたい仕事に応募するだけ。

自分で出勤日や時間を自由に組めるので、空いた時間に農業バイトをしたいときはかなりオススメです。

気になる方はぜひ求人をチェックしてみてくださいね。